インプラントと差し歯の違いとは?メリット…

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インプラントと差し歯の違いとは?メリットデメリットも解説します

2020年12月14日

■インプラントと差し歯

「インプラント」と「差し歯」は、よく混同されることのある歯科用語ですが、構造や治療方法は全く異なります。インプラントは歯周病や虫歯等によって歯を失ってしまった際に人工の歯で補う治療法。差し歯は虫歯により神経を失った歯に土台を立てかぶせる治療法になります。

本記事ではこの2つの違いや、各治療法が適している症例について詳しく解説します。

なおこの記事はアピタ浅井歯科クリニックの医院長・浅井 裕幸先生に監修いただいています。

 

>浅井 裕幸先生

浅井 裕幸先生のプロフィール

 1994年  日本大学松戸歯科部卒業
 1994年 4月  日本大学松戸歯科病院 頭頚部外科入局
 1995年 3月~8月  日本大学板橋病院 麻酔科研修
 1995年 9月~12月  東海大学病院 形成外科研修
 1998年 9月  バトリア歯科クリニック分院長として勤務
 2002年 10月  アピタ浅井歯科クリニック開業
 他  インプラントセミナー多数受講

所属学会 / 日本口腔インプラント学会 会員

 

■インプラントと差し歯の違いとは

インプラント治療と差し歯の治療の一番の違いは、治療する歯の根元=歯根(しこん)の有無となります。

インプラント治療では、人工的に作った人工歯根(インプラント)を埋め込み、上部構造(セラミックなど)を装着する治療法です。差し歯を使用した治療は、患者さんの歯根を使用し、その上にかぶせものをする治療法となります。

つまり差し歯の治療は、普段から見える歯の上の部分だけ失った時に出来る治療法となります。もし治療したい歯が根元ごとない場合は、差し歯を使用した治療法を選択することが出来ません。残っている歯根が保存不可能なら、逆に歯根が残っていても抜歯をすることでインプラント手術は選択可能です。

また、インプラント治療は基本的に自由診療です。差し歯の治療は、公的医療保険適用からセラミックなどの自由診療と選択出来ることも、違いの1つとなっています。

■インプラント治療の適した場面とメリット

インプラント治療は、まず歯根が無い=完全に抜歯している歯に対して実施します。インプラント以外にも、歯根ごと歯が無いときの治療法として「部分入れ歯」や「ブリッジ」があります。部分入れ歯は、人工の歯を両隣の歯に留め具(クラスプ)で引っ掛けて装着する方法です。ブリッジは失った歯の両隣の歯を削って土台を作り、橋(ブリッジ)を掛けるように被せ物を装着する方法です。

インプラント部分入れ歯ブリッジ

※左からインプラント・部分入れ歯・ブリッジ
そのため、治療する歯の箇所によって、そもそも入れ歯やブリッジを使用した治療法を選択できない事があります。

インプラントは入れ歯やブリッジと違い、歯を歯根から固定できるため、天然の歯に近い噛み心地が得られるのが一番のメリットです。この「噛み心地」というのは、歯がすべてある人には想像しづらいですが、非常に重要な点です。人間がものを食べるとき、歯の場所にもよりますが成人で10~30kgほどの負担がかかると言われています。固い食べ物の場合は60kgほどの負担がかかる場合もあると言われています。

入れ歯の場合、この負担を掛けることは難しくなります。また強い負担を加えると、固定している両隣の歯への負担も大きくなり、痛みを伴うこともあります。

ブリッジの場合は入れ歯より大きな負担に耐える事は出来ますが、やはり過度な負担を掛けることはできなくなります。また土台を作るために両隣の健康な歯を削る必要があります。

 

インプラント 部分入れ歯 ブリッジ
噛む力 天然の歯と同じ 劣る(天然の歯の30%~40%) 天然の歯とほぼ同じ(過度な負担は不可)
違和感 なし 異物感あり ほぼ無し
審美性 留め具が見える 部位、素材によって大きく異なる
歯への影響 無し 留め具をかける歯へ負担 両隣の歯を削る
治療本数 多くても可 多くても可(総入れ歯) 本数や場所により不可

 

表からも、審美性に優れ、違和感なく天然の歯と同じレベルで使用できるのはインプラントを使った治療法となります。

■インプラントのデメリット

健康保険証

インプラント治療にもデメリットはあります。まず周知のとおり公的保険適用外のため治療費が高額となるという事です。公的保険適用の治療は、日本では公的保険のお陰で窓口負担が1~3割となっています。インプラント治療はこの公的保険が適用外のため、治療の際に行う外科手術を含め、すべて実費となってしまいます。

ただし医療費控除を申請することで、所得控除が受けられます。医療費控除が受けられるかは、かかりつけの先生に相談してみましょう。

 

アピタ浅井歯科クリニックのインプラント治療費用

■差し歯治療の適した場面とメリット

差し歯の治療を選択するには、まず前提として歯根が残っていることが必要です。その上で、差し歯治療は大掛かりな外科手術などを伴わない為、いわゆる「町の小さな歯医者さん」でも治療できることが多いです。また治療期間もインプラントと比較して、比較的早い点もメリットとしてあげられます。

被せ物の素材は公的保険適用の金属やプラスチックから、自由診療のセラミックまで幅広く選ぶことが出来ます。公的保険適用の素材を選択すれば、治療費はかなり抑えることが出来ます。

 

 

■差し歯のデメリット

歯根の神経

公的保険適用の素材を使った場合、強度や審美性は損なわれてしまいます。セラミックといった自由診療の素材を使用すれば強度や審美性は良くなりますが、治療費の負担は大きくなります。

また、差し歯は自分の歯根が残っています。しかし歯根に差し歯を支える力がない場合は選択することが出来ません。また、残っている歯根の神経が無い場合、歯の耐久性が低くなり根元が折れる可能性があります。神経が無いので歯根に虫歯が出来ても気づきづらいという側面もあります。神経が残っている場合は虫歯に気づく事が出来ますが、その際は差し歯を外して治療を行う必要が出てきます。

 

■まとめ

インプラント 差し歯
対象 抜歯した人 歯根が残っている人
噛む力 天然の歯と同じ ほぼ天然の歯と同じ(過度な負担は不可)
見た目 天然の歯に近い 素材によって違う
治療期間 3~6カ月(口内の状況によって変動) 1~2カ月
診療費 自由診療(場合により公的保険適用) 素材により公的保険か自由診療かを選択

インプラントと差し歯の治療法の違いをお分かりいただけましたでしょうか?

それぞれの違いやメリット・デメリットがあるため、自分はどの治療法が適しているかは、歯医者さんに相談してみることをお勧めします。

アピタ浅井歯科ではインプラント治療を始め、歯科治療について無料相談を実施しています。自由診療についてはしっかりとお見積りまでお出しし、費用や治療内容について患者様が納得いただいてから治療に入りますのでご安心下さい。セカンドオピニオンも受け付けていますので、他の医院で治療に疑問を感じる患者様も、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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